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レジストのお話



 
 
 レジスト(ソルダーレジスト)とは
レジストとは、基板の表面に塗られている緑色のインクです。
一般の方は、基板自体が緑色だと思われていることが多いのですが、実は基板本来の色はは薄黄色や茶色、銅色(パターン部分)です。
その上に緑色のインクを薄く塗っています。

レジストは別名で「ソルダーレジスト」「ソルダーマスク」「半田レジスト」「半田マスク」「グリーンレジスト」などと呼ばれています。
英語では“Solder mask”が一般的です。


 
 
 レジストの役割
レジストの一番の役割は、はんだ付けの際に余分なはんだが付くのを防ぐことです。
レジストが塗られた部分ははんだをはじきますので、レジストではんだの載る範囲を限定することができます。

では、レジストを塗らないとどうなってしまうのでしょうか?
正しくはんだ付けすれば、直ちに問題が起こることはありません。
ただし、余分なはんだがパターン間ショートを起こす原因になりますので、ピッチが狭い基板は気を遣ってはんだ付けする必要があります。
また、レジストが無いと部品端子をはんだ付けした際に、はんだが遠くのパターンまで流れていき、はんだ不足で綺麗なフィレットが出来ないことがあります。
特段の理由がない限り、レジストは塗っておくほうが良いと考えられます。

また、レジストは湿気や空気中のゴミからパターンを守る役割もあります。
パターン(銅箔)が長年にわたって湿気に晒されると、やがて腐食していきます。
マイグレーションなどの問題も発生します。
レジストはこれらの問題を未然に防止する大事な役割も持っています。

レジストには電気的な絶縁の役割もあります。
基板に通電させた状態でテスターやオシロスコープで測定するとき、不意にテスターの針でパターン間をショートさせてしまうことがあります。
そのような場合でも、レジストを塗っていればほとんどの場合、ショートを防ぐことができます。
なお、レジストは数十μmという非常に薄い膜ですので、過信は禁物です。
レジストを塗っているからといって、パターン上に部品の端子などの導電体を置くことは避けて設計する必要があります。

この他にも意外なところでレジストが役立つことがあります。
まずは物理的な銅箔の保護です。
僅か数十μmという薄さのレジストですが、それなりに強度があるため、基板表面に固いものが接触したときに銅箔を守ってくれます。
また、レジストが塗られていない状態で固いものが接触したときに、銅箔のない部分とある部分の段差(銅箔の側面)に引っかかりやすいですが、レジストが塗られると段差が滑らかになり表面もツルツルして滑りやすくなるために引っかかりにくくなります。
0.1mm程度の幅しかない細い配線にとって、何かが引っかかると簡単に断線してしまいますので、少しでもそういったリスクを減らすためにレジストは塗っておいたほうが良いでしょう。
また、もう1つ細かい部分でお話しすると、レジストは表面処理の範囲を限定する役目を持ちます。
(表面処理はレジストが塗られていない部分のみに処理されます。)
例えば、はんだレベラー仕上げで製造する場合、レジストが塗っていないと銅箔全面にはんだレベラーが塗られてしまいます。
配線密度が高い基板でこのようなことをすると、レベラーで配線同士がショートするリスクが高くなります。
ENIG(金フラッシュ)で全面処理すると、金の使用量が多くなり、面積の大きい基板や量産基板ではコストアップにつながります。

 
 
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 レジストの色の選び方
現在、レジストは緑色が主流です。
なぜ緑色なのかはっきりとした理由はわかりません。
昔から緑色が使われており、現在では緑色レジストインクの流通量が多くなったため、緑色がコスト安の傾向にあります。

レジストには、緑色、青色、黒色、赤色、白色、黄色など、様々な色が選べるようになっています。
それでは、レジストの色はどのように選べばよいのでしょうか?



■性能差
レジスト色によって大きな性能差はありません。
ただ、製造工場によっては、レジスト塗布の精度に差が出てくる場合があります。
特に、細いレジストダムを形成する場合は、昔から使われていて流通量も多い緑色の方が安定した品質になることがあります。

■コスト
上述しましたように、緑色がコスト安の傾向にあります。

■製品の区別のため
製品の試作においては、少しずつ基板に改良を加えてバージョンアップしていくことがあります。
その場合、パッと見た感じでは区別がつかず、取り違えてしまうことがあります。
予めバージョンごとに色を変えておくと、取り違えの防止になります。
また、量産においても、よく似た製品で僅かな機能差がある基板は区別が難しいことがあり、この場合も同様に色で区別することができます。

■LEDや光センサへの対応
LEDで光を放つ基板の場合、より反射しやすい白色を選ぶことがあります。
また、フォトカプラ等の受光センサの場合、余分な反射光を抑えたり、基板裏面からの光の透過を抑えるため、黒色を選ぶことがあります。
このように、回路の性能を最大限引き出すためにもレジスト色の選択は重要です。

■知的財産の保護
今はどんなに画期的な製品を作っても簡単にコピーされてしまう時代です。
プリント基板の回路に関しても同様です。
緑色レジストでは、表層のパターンがどのように走っているか簡単に見ることができます。
白色や黒色のレジストを塗ると、少しパターンが見えにくくなります。
コピーされるのを完全に防ぐことはできませんが、少しでも相手の戦意を喪失させることはできるかもしれません。

■ケースの隙間から基板が見える
基板をケースに入れて販売する場合、スイッチやコネクタ部分の隙間から基板が見えることがあります。
この場合、製品の意匠に合わせて基板の色を決めることがあります。(ケースと同色など)

■デザイン・好み
「青色がカッコいい」や「情熱の赤!」など好みの色や、製品のテーマカラーなどで選ぶのも良いかもしれません。
また、緑色以外にすることで、高級感や特別感をアピールできるかもしれません。


 
 
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