unicraft 株式会社ユニクラフト
unicraft 株式会社ユニクラフト
 
初めてのお客様へ
    
高品質!業界最安!
納期遵守率 99.7%    
お支払い・発送
お問い合わせ
1万円プリント基板作成サービス
アルミ基板製造部品実装サービス基板設計オンラインCAD UNI-CADよくあるご質問お見積もり・発注
自動見積もり
 
プリント基板ご注文方法
 
基板サンプル請求
 
基板製造 稼働状況

     会員様メニュー
メールアドレス
パスワード
メールアドレスを保持する

[パスワードをお忘れのお客様]
 
マイページ再注文(再製造)

 
     プリント基板製造
プリント基板製造 超特急プリント基板製造 フレキシブル基板製造 アルミ基板製造 基板お見積もり・ご発注 デザインルール・製造仕様書 品質と価格について  
     部品実装
部品実装 メタルマスク製造  
     プリント基板設計
プリント基板設計 らくらくプリント板(手描き図面) 無料オンラインCADのご紹介 UNI−CAD  
     基板製造お助け情報
プリント基板の知恵袋(記事集) 基板設計のよくある失敗事例 CAD別ガーバーデータ出力手順 CADLUS X/ Z/ PCB でのP板製造 PCBEを使ったプリント基板設計 DXFファイルでのP板製造 ユニバーサル基板の増産 プリント基板用語集  
     その他サービス
基板で作った名刺「基板の名刺」 ユニバーサル基板通信販売 販売コーナー アクリル板レーザーカット  
     メニュー一覧
初めてのお客様へ お支払い・発送について よくあるご質問とその答え お問い合わせ 営業日カレンダー ビジネスパートナー募集 採用情報 会社情報 特定商取引法に基づく表記 保証規定・免責事項 プライバシーポリシー ポイントサービス  
 
メニューを閉じる  


一般的なFR-4基板における放熱の重要性



 
 

電子機器の性能が年々向上する一方で、部品の小型化・高密度化が進み、
従来のように「自然放熱だけで十分」とはいえない時代になっています。
特別な放熱構造やセラミック基板を用いない、一般的なFR-4基板であっても、
「いかに熱を逃がすか」を意識した設計が製品寿命と信頼性を左右します。


1.なぜ放熱が重要なのか

電子部品は電気エネルギーを熱に変換する性質を持ちます。
IC、パワートランジスタ、レギュレータ、LED、モータードライバなどは、
動作時に数ワット〜数十ワットの熱を発生します。

基板上でこの熱を効率よく逃がせないと、以下のような問題が起こります。

  • 部品の温度上昇による寿命短縮(一般に10℃上昇で寿命半減)
  • はんだ接合部の熱疲労・クラック発生
  • 樹脂膨張による内部応力と層間剥離
  • 電気特性の変化(抵抗値上昇・ノイズ増加)
  • 周囲部品への熱影響による誤動作・暴走

放熱は単なる「冷却対策」ではなく、
信頼性設計の基本要素として位置づける必要があります。



 
プリント基板自動見積もり

 

2.FR-4基板の熱的特性を理解する

一般的なFR-4(ガラスエポキシ樹脂基板)は熱伝導率が低く、
おおよそ0.2〜0.4 W/m・K程度しかありません。
一方で、銅箔は約400 W/m・Kと1000倍以上の差があります。

このため、FR-4層を通して熱を下方向へ逃がすのは困難であり、
実際の放熱は銅箔(配線パターン)ビア構造に大きく依存します。

  • 樹脂部は断熱体に近く、熱は銅箔面を伝って広がる
  • 銅面積が広い部分(GNDプレーンなど)が自然な放熱経路になる
  • 部品の取り付け面だけでなく、裏面にも銅を引くと効果的

つまり、「銅をどう配置するか」=「熱をどう流すか」という設計思想が重要です。


3.設計段階で行える放熱対策

高価な素材を使わずに、FR-4基板でできる放熱改善方法は次の通りです。

  • @ 銅箔面積を広げる:熱を面全体に拡散させ、温度勾配を低減。
  • A サーマルビアを設ける:発熱部品の下に複数のスルーホールを設けて熱を裏面へ逃がす。
  • B GNDプレーンを活用:広いグランド層を「熱拡散プレーン」として併用。
  • C 部品配置の工夫:発熱源を分散させ、空気の流れを遮らないようにする。
  • D 放熱パッド・ヒートシンク:放熱パッド付きICやアルミ板への熱伝導も効果的。



また、これらを組み合わせることで、基板全体の温度上昇を5〜15℃抑制できるケースもあります。



4.実装段階での注意点

放熱性は設計だけでなく、実装条件によっても大きく左右されます。
代表的なポイントは以下の通りです。

  • ランドとスルーホールのメッキ厚:薄いと熱抵抗が上がる。
  • はんだペースト量の最適化:過剰・不足どちらでも放熱性が低下。
  • メタルマスク設計:放熱パッド付きICの下に均一なはんだ層を形成することが重要。
  • 部品間距離の確保:発熱源を近接配置しすぎると熱がこもる。

特にパワーICの「Exposed Pad」タイプは、リフロー時のはんだ量管理で放熱効率が大きく変化します。



 
プリント基板自動見積もり

 

5.放熱性を確認する測定方法

設計通りに熱が逃げているか確認するため、以下のような測定手法が使われます。

  • サーモグラフィー観察:表面温度分布を可視化。
  • 熱電対測定:部品底面・基板裏面の温度差を定量化。
  • 赤外線カメラ解析:温度の経時変化やホットスポットを把握。
  • 熱抵抗シミュレーション:CADモデルから数値的に熱拡散を評価。

特に試作段階では、実測とシミュレーションを併用し、
「どこに熱が集中しているか」を明確にすることが重要です。


6.放熱と信頼性の関係

熱の影響は、電子部品だけでなく基板自体にも及びます。
FR-4は有機材料であり、熱膨張係数(CTE)が銅と大きく異なるため、
繰り返し加熱されると層間剥離やスルーホール割れが発生しやすくなります。

また、熱ストレスによる絶縁層の劣化は、
長期的なリーク電流増加や絶縁破壊につながることもあります。
つまり、放熱設計は単に「温度を下げる」だけでなく、
基板そのものを守る信頼性設計でもあるのです。


7.まとめ

プリント基板の放熱は、特別な高機能素材を使わなくても、
設計・実装・評価の工夫で大きく改善できます。

銅面積を意識したパターン設計、サーマルビアの適正配置、
部品配置の最適化、温度測定によるフィードバック――
こうした基本動作を丁寧に行うことが、最終製品の信頼性を高めます。

放熱設計は「見えない品質」の代表的要素です。
一般的なFR-4基板であっても、熱を意識した設計を行うことで、
より安定した、長寿命な電子機器を実現することができます。


 
 
 

 
プリント基板おためし見積もり
基板サイズ: × mm
層数:      枚数:
  
****円

 
 
 プリント基板の製造について
ユニクラフトではプリント基板の製造サービスを提供しております。
プリント基板製造のお見積もり・ご発注はこちらから
自動お見積もり


< プリント基板の知恵袋TOPに戻る



Copyright (C) 2011-2025 unicraft Corporation all rights reserved.