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KiCad 自動配線プラグイン(Freerouting)の使い方
ここではKiCadで使える自動配線プラグイン「Freerouting」の導入方法と、実際の使い方について説明します。 部品点数が多い基板や、配線経路が複雑な基板の設計時間を大幅に短縮できるツールです。
KiCadのPCBエディターには配線を自動で引いてくれる機能は標準搭載されていませんが、 外部ツール「Freerouting」をプラグインとして導入することで、自動配線ができるようになります。 Freeroutingは Java をベースとしたオープンソースのオートルーターで、 独自のアルゴリズムによってネット同士を最適な経路で結線してくれます。 プラグイン版を使うと、DSNファイルのエクスポートやSESファイルのインポートといった 手作業を省略でき、PCBエディター上のボタン一つで配線まで完了します。 こんなときに便利 ・部品点数が多く、手配線に時間がかかる基板を設計しているとき ・とりあえず動作確認用の試作基板を素早く仕上げたいとき ・配線パターンのアイデア出しとして参考にしたいとき ・電源やアナログ回路以外の細かい信号線をまとめて処理したいとき ただし自動配線は万能ではなく、必ずしも綺麗な結果になるとは限りません。 電源ライン・高周波ライン・アナログ回路などは手動配線を併用するのがおすすめです。
FreeroutingはKiCadに標準で内蔵されていないため、 別途プラグインを導入する必要があります。 導入前に、Freeroutingの動作に必要なJava実行環境(JRE)がパソコンに入っているか確認してください。 入っていない場合は、先にJavaの公式サイトからインストールしておきます。 プラグイン&コンテンツマネージャーから導入(KiCad 7以降・おすすめ) 手順@ KiCadのプロジェクト画面 上部メニュー「ツール」→「プラグイン&コンテンツマネージャー」をクリック 手順A 「リポジトリ」タブの「プラグイン」を開き、検索欄に「Freerouting」と入力 手順B 「Freerouting」が表示されたら「インストール」をクリック 手順C 「保留中の変更を適用」をクリックしてインストール完了 手順D すでにPCBエディターを開いていた場合は、一度閉じて再起動する 再起動後、PCBエディターのツールバーに「Freerouting」のアイコンが追加されます。 ※アイコンが表示されない場合は、「設定」→「設定」→「アクションプラグイン」のページで 該当プラグインの「ボタンを表示」を有効にしてください。
プラグインの導入が完了したら、実際に自動配線を実行してみます。 手順@ 部品を配置しておく PCBエディター上で、配線しやすいように部品をあらかじめ配置しておきます。 部品の配置が悪いと自動配線がうまくいかない、あるいは処理が終わらないことがあるため、 関連する部品同士は近づけておくのがコツです。 手順A ネットクラスで配線ルールを設定する メニュー「編集」→「デザインルール」→「ネットクラス」から、 配線幅やクリアランスなどのルールをあらかじめ設定しておきます。 電源系など太くしたい配線がある場合は、個別のネットクラスを作成しておくと安心です。 手順B Freeroutingを起動する ツールバーの「Freerouting」アイコンをクリック または上部メニュー「ツール」→「外部プラグイン」→「Freerouting」からも起動できます。 手順C Freerouting側の画面で自動配線を開始する プラグインがFreeroutingを呼び出し、基板データを自動的に読み込みます。 「Start Autorouter」のようなボタンをクリックすると配線が始まります。 基板の複雑さにもよりますが、数十秒〜数分程度で完了します。 進行状況はFreerouting側の画面で確認できます。 手順D 配線結果をKiCadに反映する 配線が完了すると、その結果は自動的にKiCadのPCBエディターへ反映されます。 (従来のDSN/SESファイルによる手動のやり取りは不要です。)
自動配線が終わったら、そのまま発注するのではなく必ず内容を確認しましょう。
未配線チェック 上部メニューの「検査」→「デザインルールチェッカー(DRC)」を開き、 「DRCを実行」をクリックします。 「未配線のアイテム」タブに何か表示されている場合は、その部分が自動配線で結線できなかった箇所です。 該当の行をクリックすると画面がその位置に移動するので、手動で配線を追加してください。 見た目・引き回しの調整 自動配線は結線を優先するため、遠回りな引き回しや不要なビアが発生することがあります。 ・電源ライン、GNDラインは手動で引き直す ・高周波・アナログ信号は配線長や引き回しを個別に見直す ・見た目が気になる部分は手動でルート変更する ベタGND(銅箔ゾーン)の追加 自動配線が完了した後に、GNDのベタ塗り(コッパーゾーン)を追加するのがおすすめです。 自動配線を行う前にベタゾーンを作成しておくと、配線経路の判定に影響することがあるためです。 ちなみにKicadでのベタの作成方法ですが、画面右側ツールバー「塗りつぶしゾーンを描画」を選択 今回は基板全面的に空いてるところはベタにするので、外形の外側をぐるりと囲みます。 そして「B」を押すとベタが作成されます。
配線が思うように通らない場合は、部品配置やネットクラスの見直しから試してみてください。 参考になれば幸いです。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||