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Kicad 基板の設定 デザインルール その1



 
  ※ここではKicad PCBエディター→左上「ファイル」→「基板の設定」の各画面で 出てくる用語について、それぞれ説明していきます。



■ デザインルールとは
PCB設計時の「製造条件」や「安全基準」を決める設定です。

例えば、

・配線の最小幅
・配線同士の間隔
・ビアの最小サイズ
・基板端からの距離

などを定義します。

KiCadはこの設定をもとにDRC(デザインルールチェック)を行い、ショートや製造不可などを検出します。

基板メーカーの製造能力に合わせて設定することが重要です。
ユニクラフトのデザインルールはこちら


 
 
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 制約


★ 銅(Copper関連)

最小クリアランス
配線やパッド同士の最小間隔(ショート防止距離)
小さくすると高密度になるが、製造難易度が上がる

最小配線幅
配線(トラック)の最小の太さ
電流容量と製造限界に影響する

最小接続幅
パッドやビアに接続する際の最小ネック幅
細すぎると断線リスクがある

最小アニュラー幅
ビアやスルーホールのドリル穴まわりの銅リング幅
小さいとランド剥がれの原因になる

最小ビア直径
ビアの外径(ランド含む)の最小サイズ
小さいほど高密度だがコストが上がる

導体から穴のクリアランス
配線とドリル穴の最低距離
穴加工のズレ対策になる

導体から基板端クリアランス
配線や銅が基板外形からどれだけ離れるか
端に近すぎると欠けやショートの原因になる


★ 穴(Through Hole)

最小スルーホール
ドリル穴の最小径
工場の加工限界に依存する(一般的に0.2〜0.3mm)

穴から穴へのクリアランス
穴同士の最小距離
ドリル折れや位置ズレ防止のために必要


★ マイクロビア

最小マイクロビア直径
レーザービアの外径
ビルドアップ基板で使用される

最小マイクロビア穴径
レーザービアの穴サイズ
非常に小さいサイズが前提(0.1mm以下もある)


★ 円弧近似

最大許容偏差
円や曲線を直線で近似する際の誤差
小さいほど滑らかだがデータが重くなる


★ ゾーン塗りつぶし方法

外側フィレット/面取り許可
銅箔の角を丸めるか面取りするかの設定
見た目やノイズ特性に影響する

最小サーマルリリーフスポーク数
パッド接続時の放射状接続の本数
はんだ付け性に影響する(一般的に2〜4本)


★ 長さの調整

スタックアップ高さを配線長に含める
基板の厚み方向も配線長として計算する設定
高速信号やインピーダンス設計で重要になる


 
 



 

 定義済みのサイズ


配線 幅
あらかじめ登録しておく配線(トラック)の太さ一覧です。
配線するときに自分で選べる「候補リスト」として使います。

例:
0.2mm(一般信号用)
0.5mm(電源ライン用)
1.0mm(大電流用)

ビア 直径
ビアの外径(ランド径)のプリセット一覧です。
配線中に選択して使用します。

例:
0.6mm(標準)
0.8mm(余裕あり)
1.2mm(電源用・強度重視)

ビア スルーホール
ビアのドリル穴径のプリセット一覧です。
ビア直径とセットで使用するのが基本です。

例:
0.3mm(標準)
0.4mm(余裕あり)
0.6mm(電源・大電流)

■ 差動ペア(Differential Pair)


差動配線(+と-の2本)の各配線の太さです。
インピーダンスに影響する重要な要素です。

例:
0.2mm(一般的)
0.15mm(高密度・高速用)

ギャップ
差動ペア2本の間隔です。
狭いほど結合が強くなり、インピーダンスに影響します。

例:
0.2mm(一般)
0.15mm(高速・高密度)

ビア ギャップ
差動ペアがビアを通過する際の2本の間隔です。
通常のギャップと揃えるのが基本です。

例:
0.2mm(通常と同じ)
0.15mm(高密度)

★重要「定義済みサイズ」はルールではありません
ここに登録しただけでは自動でその太さになるわけではありません。
配線するときに自分で選ぶための一覧です。

例:
0.2mm / 0.5mm/ 0.8mm /1.0mm を登録しておく
→ 配線中に切り替えて使用できます。


配線途中や配線前に右クリックすると、下記画像のように
「配線/ビア幅を選択」→「定義済みサイズ」で定義した線幅が候補として表示されます。
※この操作をしなければ後述します「ネットクラス」で設定されたデフォルト設定の線幅になります。



ちなみに線を引いている途中で、
左クリック→右クリック「配線/ビア幅を選択」→「定義済みサイズ」で別の線幅に変更すると
以下のように途中で太さを変えられます。




 
 



 

 ネットクラス
ネットクラスは、配線幅やクリアランス、ビアサイズなどの設計ルールをまとめて管理する機能です。

例えば:

・通常信号 → 0.2mm
・電源ライン → 0.5mm

のように用途ごとにルールを分けられます。

また、「GND」や「+5V」などのネット名へ割り当てることで、PCB配線時に自動で指定した線幅やビアサイズが適用されます。

以下が未設定時の画面ですが、デフォルト設定で配線幅が0.2mmとなってます。「Default」の数値ももちろん変更可能です。


ここに電源系「Power」としてネットクラス(配線幅0.5mm)を設定し、それを「ネットクラスの割り当て」でGNDに割り当てます。



すると自動でGNDは0.5mm幅になり、その他(デフォルト)は0.2mmになります。
また先述した通り「定義済みのサイズ」にも途中で変更可能です。



次回に続きます。


 
 
 

 
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